世界一わかりやすい肛門の教科書 ①肛門診察編
川崎駅前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニックです。
世間一般的にあまり馴染みのない肛門科診療。その実際について色々と解説していきたいと思います。
「世界一わかりやすい肛門の教科書」と題して、シリーズ化してお届けしたいと考えています。
よろしくお願いいたします。
1つ目のお話は肛門診察についてです。
初めての肛門科受診は不安が多いと思います。
診察室ではいったいどのようなことが行われるのか。自分の肛門に何をされるのか。
今日はそんな疑問についてお答えしたいと思います。
まずは、①問診です。
どのような症状があるか、どれくらいの期間あるかを聞きます。
出血があるのか、痛みがあるのか、出っ張りがあるのか。
実はこの問診で大体どのような肛門疾患があるのか、肛門専門医にはわかります。正答率は80%以上です。
ですので、web問診にしっかりと記載があると非常に助かります。
次に診察に移ります。
診察台にお尻が見えるような形(右図)で横になってもらいます。ズボンや下着を完全に脱ぐ必要はありません。
また、この際は女性スタッフが立ち会います。
準備が出来たら、まずは②視診になります。
肛門周囲の皮膚の腫れや赤みがないか、丁寧に診察します。
病気が、肛門周囲膿瘍、外痔核、裂肛であれば、この時点で診断がある程度付きます。
ここまでは痛みはありません。
さて、ここからが本題になります。
次に、③指診を行います。
肛門にゼリーを付けた指をゆっくりと挿入して触診します。
奥の直腸粘膜や肛門管を触診することによって、炎症の有無やポリープの有無、痔核や痔瘻の存在を把握することが可能になります。
そして最後に④肛門鏡になります。
指よりも太い筒型の器械を入れて、肛門内を観察します。外来で、下剤などの事前準備なしで施行することが可能です。
肛門内を実際に見ることが出来るため、病気の診断が確定的に出来、手術適応かどうかの判断も行うことが出来ます。
いかがでしたでしょうか?
③と④は少し痛そうな気がしますか?
すべての工程を合わせても5分はかかりません。
また、一つ一つの診察を行う際にはお声がけしますし、指を挿入する際も、乱暴に一気に入れたりはしません。
ゆっくりと患者様の呼吸に合わせて、挿入します。痛みが強い場合は、何度も途中で止めながらゆっくり施行していきます。
この診察で痛みがあるかどうかも診断には非常に有益な情報となります。
少しイメージがわきましたでしょうか。
川崎駅前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニックでは、熟練の専門医が丁寧に診察いたします。
各種専門的な機器も揃えておりますので、少しでも不安がある方はしっかりと診察を受けて、不安をゼロに近づけていただければと思います。
当院の肛門科について ⇒ https://www.kawasaki-naishikyo.com/proctology/