逆流性食道炎でお困りの方へ、おすすめの寝る体勢!
こんにちは!川崎駅前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニックです。
逆流性食道炎の症状で悩んでいる方、毎晩のように「胸やけ」や「のどの違和感」でぐっすり眠れず困っていることはありませんか?
(逆流性食道炎について → https://www.kawasaki-naishikyo.com/gerd/)
逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流して炎症を起こす病態で、胸のあたりが焼けるような不快感や酸っぱい味が口に上がってくる症状が出ます。特に夜間や食後は症状が強くなりがちで、寝るときに困っている方も多いと思います。日本だけでなく、世界でも逆流性食道炎で困っている方は沢山いて、たくさんの研究がされています。その多くの研究報告の中から逆流性食道炎に効果的な寝る体勢について調べました。
逆流性食道炎で困っている方でも安心してぐっすり眠れるように、効果的な寝る体勢をご紹介します!
- 左側を下にして横向きに寝るのがポイント!
「左側を下にして寝るといい」って聞いたことありますか?これは、実際に研究でも効果が確認されている方法なんです!
(Khan, B.A., et al., Clinical Gastroenterology and Hepatology, 2012)
この研究では、左側を下にして寝ると、胃の位置が食道より低くなるため、重力の影響で胃酸の逆流が減少することが確認されました。一方で、右側を下にして寝ると、胃酸の逆流が増加する傾向が見られました。また、仰向けで寝る体勢は、左側を下にする体勢ほどの効果はなかったものの、右側を下にする体勢よりは逆流が少ないことが示されました。ですので、夜、胃酸が上がってきて辛いと感じたら、ぜひ左向きに寝てみてください。
2. 枕を活用!頭と上半身を少し高くするだけで楽になります
「寝るときに上半身を少し高くするだけで、本当に楽になるの?」と思うかもしれません。でも、これも実際に研究で証明されている効果的な方法なんです!
枕を2〜3個重ねるか、タオルや傾斜をつけるクッションを使って、10〜20度ほど頭と上半身を持ち上げてみてください。
重力の力で胃酸が逆流しにくくなり、夜間の症状が軽減されることが期待できます。
(Van Herwaarden, M.A., et al., Scandinavian Journal of Gastroenterology, 2000)
3. 締め付けない!お腹に優しい寝方を心がけよう
お腹を締め付けないような寝方も、逆流性食道炎の予防に効果的です。
寝具やパジャマはゆったりとしたものを選び、リラックスできる姿勢で寝るようにしましょう。お腹が圧迫されると、逆流が起こりやすくなるので、体をリラックスさせるのがポイントです。
寝るときの服装も大事です。
(Tutuian, R., Castell, D.O., The New England Journal of Medicine, 2003)
+α:食事のタイミングにも気をつけよう!
寝る体勢も大事ですが、実は「食事のタイミング」もとっても重要です。
寝る2〜3時間前には食事を済ませるようにし、食後すぐに横になるのは避けることをおすすめします。
これだけでも、夜の胸やけがかなり減るかもしれません。
逆流性食道炎の症状は、日常生活に大きな影響を与えるものですが、ちょっとした工夫で症状を軽減できることがあります。今回紹介した体勢を試して、自分に合った方法を見つけてみてください。
本日紹介した情報は、逆流性食道炎と診断された方や緊急時に使っていただく知識になります。
逆流性食道炎と思っていて大きな病気が隠れていることがあります。しっかりと医師の診察を受けて内視鏡検査(胃カメラ)でチェックを受けましょう。
適切な内服薬を用いると逆流性食道炎は治療可能な病気の一つです。
(胃カメラページ → https://www.kawasaki-naishikyo.com/endoscopy/#a01)
川崎駅前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニックではwebから胃カメラの予約が可能です。
鎮静剤を用いて眠ったままで検査が可能ですので、オエっとなったり、のどの痛みはほとんどありません。検査後も日常生活に速やかに戻ることが可能です。
快適な眠りと健康な毎日を目指して、一緒に対策をしていきましょう。
これからも、みなさんの健康をサポートする情報をお届けしますので、どうぞお楽しみに!