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大腸ポリープとは

大腸ポリープが疑われる方の特徴・症状

大腸ポリープは遺伝が関係している？

大腸ポリープができる原因として、遺伝子の異常が指摘されています。APC遺伝子が変異すると大腸の正常粘膜からポリープが発生すると言われています。その他にも、p53遺伝子やK-ras遺伝子が変異するとポリープからがんができる可能性があると考えられています。
実際、30歳を超えたあたりからがんが発症しやすくなる「家族性大腸腺腫症」では、遺伝子の異常によって大腸全域に多数のポリープが発生します。
しかし、遺伝子のみが影響してポリープが発症するわけではありません。肥満、タバコ、高カロリーな食べ物の節酒・過度のアルコール摂取、頻繁に肉を摂取する、大腸がんを発症したご家族がいる、加齢（50歳以上の方）などの外的要因も、がんの発症に繋がっていると考えられています。
以上のような外的要因によって遺伝子異常が発生し、がんやポリープが出現しているとも言われています。

大腸ポリープはどのくらいの割合でがん化する？何mmから注意すべき？

大腸がんの約9割は、腺腫が数年かけて徐々に大きくなり、がんへ移行したものだと言われています。
また、近年の研究によると、大きさが10mm以上のポリープはがん化しやすいと指摘されています。
他にも、直腸がんが正常粘膜に生じるケースも確認されており、浸潤するスピードが速く、転移しやすいと危険視されています。

大腸ポリープの検査方法

ポリープや初期段階のがんは大半が無症状です。症状が出ていないうちに発見するためには便潜血検査や大腸カメラ検査が不可欠です。
便潜血検査（2日法）では、便中に血が含まれているかどうかをチェックしています。がんができている場合、検査で陽性だと判定できる確率（感度）は約8割で、必ず発見できるわけではありませんが、コストがかからず簡便に実施できるので検診で採用されていることが多いです。
一方で、腺腫への検査の感度は約1〜5割だと考えられています。このことから便潜血検査で陰性であっても、大腸カメラ検査を行うとポリープや早期がんが見つかる場合も多いです。
当院では、こまめに大腸カメラ検査を受けて頂くことを推奨しています。検査を3年以上受けなければ、大腸がんが進んでしまう危険性があるので、2年に1回は大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。
特に、便潜血検査で陽性と判定された場合は、忘れずに大腸カメラ検査を受けましょう。

大腸ポリープの切除について

ポリープ切除の痛み

大半の大腸ポリープは、大腸カメラ検査を行う際に除去できます。除去する際に痛みは生じないため、安心して頂ければと思います。

切除方法

ポリープの形状や大きさにより治療法を決定します。内視鏡で行う切除法には、ホットバイオプシー、内視鏡下粘膜切除術、ポリペクトミーの3種類があります。
ポリープの進行度や大きさ次第では、総合病院に入院し、外科手術や内視鏡的粘膜下層剥離術を行います。
また、1cm以下の平らなポリープに対しては熱を出さないコールドポリペクトミーを実施する場合もあります。これまでの手法とは違って、施術後に腸に孔が開く穿孔や出血などの合併症が発症しにくいと考えられています。
その後の治療方針を決める判断材料となるよう、除去後に切除したポリープは顕微鏡を用いてチェックします。大腸がんだと診断された場合は、さらに治療が必要となる場合もあります。

リスクや合併症

内視鏡治療後は、除去した部位に孔が開く穿孔や出血が生じる危険性もありますが、非常に稀です。出血が起こるリスクは1%に満たなく、穿孔が起こるリスクも非常に低いです。
しかし、合併症を起こさないためにも、ポリープを除去した後、1週間はお腹の圧が高まる運動やお酒を控えてください。なお、コールドポリペクトミーを行った場合は運動やお酒などの規制期間はさらに短縮されます。
ポリープから出血が起こる危険性が高い場合や、ポリープが大きい場合は、提携している高度医療機関へお繋ぎする場合もあります。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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